ツヴォイ式お絵描き117「レザージャケット」02
イギリスの「ロッカーズ」に代表される、スタッズやワッペンで派手にカスタムされたレザージャケットは、
アメリカのそれとは全く別物としての魅力を感じます。
本場のリアルレーサーの、いかにも道具として着こまれたレザージャケットは、
年季の入ったやれた感じ、傷・皺の入って、唯一の色気を放っているようで、どれにも惹かれます。
そういうレザージャケットの魅力を何とか表現したいと思って描いてはいますが、
この「黒」とか「茶」のレザーの質感の表現というのは、なかなか上手くいかずに、
それは、着ている人としての人生の深みを踏襲できていない自分とも比例しているようにも思えます(苦笑)。
カッコいいレザージャケットのような年季の入り方をする人生でいたいと、20代の頃から長年に渡って思い続けていますが、
結果として、中身の肉体ばかりが朽ちていくばかりで(苦笑)、
表層に自然と滲み出るような、深さやリアルがない自分の人生の浅さばかりを、
こうして描きながら、実感する現実の苦痛と向き合いながら描いています(苦笑)。