ツヴォイ式お絵描き052「アントニオ猪木」06
一度だけお会いできたことがありました。
お会いできたというより一方的にお待ちしてたという方が正しいですが。
家業継承のため、名古屋に戻ってきた時期、今から30年ほど前の27歳頃だったでしょうか。
猪木さんが、もう政治の世界で活躍されてから数年経った頃ですね。
徒歩数分の「名鉄ニューグランドホテル(閉館)」のレストランで、アントニオ猪木さんが食事しているという情報を、隣のカフェで友人とお茶していた母から聞いて(笑)、
大慌てで、ジャンパーとマジックを持ってホテルに向かって(笑)、レストランの前で一人待つこと2時間(笑)。
レストランの出口から、ヌーっと出てきました猪木さんは、まるで岩のような大きさと威圧感で、
そのあまりの迫力に、待ち時間中に練習していた短い時間で伝えたいと思っていた言葉は、全て吹っ飛んでしまいました(笑)。
そこにいたのが私一人だったこともあったし、私が顔を見ながら正面から近づいて行ったのでお察し頂いたのか、
私のシドロモドロの言葉(苦笑)をよそに「アイ、アイ。」と言って、猪木さんから先に手を出して握手してくれて、
私の手からマジックを取って、着用したままのジャンパーの背中にサインをしてくれました。
幸せな時間を噛みしめていました。
関係者らしき方と一緒にエレベーターに乗るのを、最敬礼でお見送りしたのですが、
今思えば、なぜ一緒に乗り込んで、少しでも一緒にいなかったのか?(笑)。
あんなチャンス二度とないはずなのに、我ながらアホとも思えるし、今でも後悔しきりです(苦笑)。
きっと同じような経験をしたファンは何人もいるのではないかと思います。
そうやって、一人一人にファンを大切にされた方だったのでしょうね。