ツヴォイ式お絵描き051「馬場・猪木・BI砲」01
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1979年「8.26プロレス夢のオールスター戦」日本武道館選手控室の有名なシーンです。
馬場と猪木の談話なのか、試合前打ち合わせなのか・・・、
それまで犬猿と思っていた馬場と猪木の、あまりにも意外過ぎる和やかなワンショットを観た時に、
当時中二の私の心は、安心とも心躍るとも言い難い、何とも言えない感慨を覚えるのでした。
きっと、多くの少年プロレスファンは同じ気持ちになったのではないか?と思います。
1965年生まれの私にとって、祖父の家に遊びに行く度に一緒に観るプロレス中継に触れ、
本格的にプロレスに影響され始めたのは、小学校2年生頃、昭和47年当たりからで、
その頃には、もう「馬場・猪木のBI砲」は存在しておらず、
「金曜夜8時の猪木」「土曜夜8時の馬場」という、日本プロレス界両巨頭の時代で、
馬場と猪木は、ライバル関係にあり、敵対関係・過去の因縁・水と油というように、まるで憎しみ合っているかのように感じていました。
そんな私にとって、この「夢のオールスター戦」は、
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https://tosboi.com/illustration/13103/
どんな形であれ、両雄が一つのリングの並び立つ、まさしく「夢」の実現でした。
恐らくは、控室では険悪なムードと共に、一言も口をきかないのではないか?という少年の不安をよそに、
大会後のプロレス誌に掲載されていたこの写真を観た時の、まだ子供には分からない大人の世界の事情や、
男の友情や、戦友しか理解し合えない絆、プロとしての大人の振る舞い、プロとしての責任、本人同士は本当は仲が良い・・・・・、
というような言葉にならない謎かけやファンタジーは、正にプロレスの世界そのもので、
丸めて「あぁ、良かった」という感激は忘れようがありません。
両雄が並び立つ写真はたくさんありますが、私はこれが一番好きな場面です。
とても穏やかで平和な気持ちになります。
猪木さんも亡くなられ、見果てぬ夢は、きっとまた天国で、馬場さんとこんな風に談笑してくれてたら嬉しいなぁ、と
最後の最後まで謎かけとファンタジーを魅せてくれたお二人でした。
「馬場さん、素質で叶わないから、俺、実は次の試合でこんな考えちゃってんだよね。どう思います?(笑)」
「猪木、お前はいいよなぁ、最後の最後まで自分の為だけのプロレスができて・・・・・(笑)。」
もし、天国で「夢のBI対決」を行うなら、何が何でも観に行くので、もう少し待っていて欲しいと願っています。