ツヴォイ式お絵描き103「スティーブ・マックイーン」32
レザージャケットを最初に手に入れたのは、大学2年生の時でした。
最初に意識したのは、恐らくは、この
映画「大脱走」(原題:The Great Escape・1963年・アメリカ映画)
の、「スティーブ・マックイーン」演じる「バージル・ヒルツ」を子供の頃にテレビで観た時だったと思います。
以来、何にも渡り、この米軍フライトジャケットのA-2というタイプの、色んなメーカーのレザージャケットを着用しました。
私の理想は、この場面のように両手を上げた時に身頃から裾にかけて開く感じのサイズ感だったのですが、
なかなかこうは着こなせずに、どうしたらこんな風に着れるのかが不思議でした。
後から知るのですが、アメリカ人俳優としては、決して長身ではないかった(175㎝)マックイーンは、
自分が着用する衣装を、最もスタイリッシュに見えるようにサイズ変更していたそうで、
このA-2も、実は前のジッパーが閉まらない程にサイズ調整していた、と聞いたことがあります。
結局は中身が違うのか・・・・、と思っていたけど、
中身も、外見の細部へのコダワリも違っていたということを知るに至るわけです。
隅から隅まで徹底的というのが、きっとプロというのだろうと。
そういう努力と意味で、私は、いまだ何もかにもプロにはなれないのだろうな、と思わされてしまう場面であり、
楽しみながらも、突きつけられる映画です。
名作や名優というのは、いくつもの要素や魅力が、人によって詰まっているのでしょうね。