ツヴォイ式お絵描き032「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ 」01
1986年・B級ホラーのミュージカル映画(アメリカ)
舞台が1950年代で、当時のファッションや街の風景が忠実に再現されているという前情報や、登場人物の一人がレザーのライダースジャケットがコスチュームというだけで観た(笑)映画。
20代の頃、どんだけ1950~60年代のアメリカの文化や風景に興味があったのか(笑)、その年代というだけで結構な映画やビデオや写真集や古着を漁ったことか(笑)。
よって、内容は、当時はどうでも良かった、というより、どうでもいい能天気B級映画程度にしか思ってなかったけど、
後年になって、軽快でポップなオープニング曲など、ディズニー映画の作曲家で有名な「アラン・メンケン」が全編を担当していたり、
舞台が貧民街で格差社会を風刺している背景や、本来のテーマ性は深く、
故にあまりに難解で悲惨かつ意味不明なラストシーンだったのを、興行収益を考えて直前になって急遽ハッピーエンドに変えたり、
その為、スゴイ予算をかけた特撮ライトシーンを封印して、低予算のラストシーンのあまりのチープさ加減に見悶えたり(笑)と、
その背景や経緯を知ることになって、一部のマニアには名作と呼ばれ、二度の映画化や、長きにわたって日米でミュージカル公開されている不思議が解けた映画です。
現代経営の「理念と利益」の二律背反に置き換えられるような題材が様々な視点から見えて、できれば全枠を理解してから観ると、楽しみが増す映画の代表ですね。
ただ、単に見ても、ホラー映画というよりは、地球征服を企む「人食い宇宙植物」が血を飲んだり人を食べたりしながらドンドン大きくなっていく(笑)、ノリの良いポップなアホアホ映画として何も考えずに(笑)楽しめて、
50年代のファッションムービーとしても、ミュージカルならでは楽しいノリの曲もよくできていて、
さらに、主演の「リック・モラニス」独特でお得意の情けない表情と役どころも炸裂で(笑)、
個人的には十分楽しめる(笑)、思い出深い好きな映画の一つです。