ツヴォイ式お絵描き013「スティーブ・マックイーン 」02
青春時代に早く大人の男性になりたかった理由の一つに、
映画に出てくるような大人の恋愛の「理解」がしたかったというのがある。
若いころのように、ただ好きなだけ、とか、ただ純粋100%の感情なだけ、とかいうのでなくて、
様々な立場とか、その時の情緒とか事情とか、そういうのを理解しながらも、
それでも惹かれ合ってしまう互いの感情理解の末のラブシーンというのは、
人生の幾多の経験や、相手を思いやる気持ちとか、痛みとか切なさとか、
ただ若いだけとか、外見の良し悪しとかだけでは、どうしても追いつけない、
そういう何かを積み重ねないときっと分からないんだろうな、
と予測させる場面があって、そういうのを大人の素敵な恋愛だと憧れていたのだと思います。
スティーブ・マックイーンが、言葉にならないその気持ちや感情を表現するような場面はいくつかあって、それを理解したいと思っていました。
「華麗なる賭け(1968年)」の、共演のフェイ・ダナウェイとのそういう素敵な場面がいくつかあって、
話の内容はほとんど覚えていなくて(というかよく理解できなかった(苦笑))、
何しろカッコいいマックーンのスーツスタイルと、ダナウェイとの気持ちが触れ合っていく場面ばかりが脳裏に焼き付いてしまっています。
物語を観るというより、写真集をめくるような感じだったかなぁ。
改めて、一人でじっくり観てみたいと思って、DVDを手に入れたのですが、まだ観れていません。
あれから年を重ね、年齢は大人になったのだけど、あれほど憧れた「大人の素敵な恋愛」は、いまだできていません(苦笑)。