すぐ売れるようにする為の商品・サービスの開発方法
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ビジネスの場では、自分がどんなに良い商品だと思っていても、欲しいかどうかは客である相手が決めます。
その動機は刹那的に動きゆく感情によって変わっていくので、
いくら相手の立場に立ったとて、相手と同一人格になることはできません。
あり得ないが故に、一つになれたと感じる瞬間や、まるで一体化しような共感が生まれたと感じる時に、
心震えるような感動が生まれるのだと、私は思っています。
本来はそういう瞬間瞬間こそに、商品が売れる時の本当の喜びがあるのだとは思うのですが、
目標設定という大きな壁や、挑戦という大義に翻弄され過ぎて、したくもない「売り込み」が生まれたり、
その過程の中で、無理やストレスが肥大していって、どんどん嫌になるということかも知れません。
本来は、自分が心から嬉しかったり、相手に本当に喜んでほしくて、
両者の間を繋ぐ商品やサービスの情報発信をしているのに、
いつの間にか、辛い行為や、課題や悩みや、ましてやりたくない行為になってしまうというのは、とても悲しいことです。
では、そんな悲しい状態にならずに、でも、気づいたらいつの間にか目標金額が達成してしまう方法はないものか?
有効な一つの方法は、大きく言うと「情報発信」です。
「情報発信」と一言で言っても、何を発信するかによって、それぞれの成果とリスクは異なります。
例えば、
A・今まで、やったことのない領域の新しい商品やサービスを創ったとしても、同時に対象顧客もゼロスタートせねばならないような領域は、成功確率は極めて低いです。
B・かといって、今、巷で売れている商品・サービスを扱っても、少々先行したとしても、黙っていても売れるとなると、同じことを考えている皆が飛びつくので、すぐに売れなくなり、最悪は在庫リスクによって資金が苦しくなります。
売れる商品を欲するあまり、商品の切り口から入ろうとすればするほど、どちらもうまく行きません。
この問題からなかなか抜け切ることができない時代が続いています。
私が一番いいと方法として標榜しているのは、
C・売り込みは一切していないのに、売って欲しいと言われる状態にいかに近づけるかということです。
なんか知らんけど、思ってもいないことに、勝手に問合せや相談が来て、それが結果として商品になっていく状態がいかに創れるか?
これに尽きます。
新たな商品・サービスというのは、
①スタートが商品・サービス軸ではなく、
②依頼から発生して結果、商品・サービスになっていった
というのが、最も理想的です。
特に中小零細個人企業は、基本は、そもそもお金がなくて、忙しくて時間がないという前提があるからです。
お金と時間のリスクを考えれば、もう、これしかないと言えます。
ということは、何を「発信」するのが、商品開発していく上での最も効果的な「情報発信」なのか?
のヒントが見えてきます。
簡単に言えば、人よりも考えていることや、人よりも動いていることや、人よりもお金を使っていること、
つまりは、仕事であれプライベートであれ、嘘のないありのままの日常と、そうなった履歴を発信し続けるということになります。
そこから、問合せゆ相談や依頼が来た時に、それが紛れもない「ニーズ」であるという考え方です。
実際に、今の私の、中心になっている「商品・サービス」は、全てそこから発生しているものだけです。
例えば、「成果の上がる会議の方法」を題材にしたセミナーをやったとしましょう。
その内容や、当日の状況をブログやSNSで情報発信していたとします。
本来は、講演内容に対してストレートに相談や依頼が来れば、と目論んでいたとして、
でも、実際に来た相談は、
「どうやって当日のあの人数を集客できたのですか?」
だとしたら、それが「ニーズ」であるという考え方です。
こういうことはよくあります。
実際に、ある講演をし終わった後に、喫煙所でタバコを吸っていたら、参加者の一人が急ぎ足でやって来て、
「あ、あの、聞いていいですか?」
「あぁ、はい、何でもどうぞ。」
「そのジーパン、どこのですか?どこで買えますか?ツヴォイさんは売ってるんですか?」
「えぇぇぇぇぇ!そこですか!(笑)」
ちなみに、講演の内容は、バキバキの「独自の価値で業績アップ」でした(笑)。
極端ですが、すごい分かりやすく言うと、こういうことです。
講演のたびに、よく聞かれたのは、
「経営者向けの『ツヴォイ実践塾』とかやってないんですか?」
ですね。
現実に、この10年近くで、徐々にそうなっています。
では、そうなった前提の、講演や企業コンサルのご依頼はどこから入ってきたのか?というと、
さらに10年前に遡る、ブログ等の情報発信です。
その情報は、言ってみれば、リサイクルショップのオッさんが株式上場に向かう日々の活動です。
にも拘わらず、やめた後に依頼が来たのは、同業他社でも何でもなく、扱っていた商品のことでも、店舗創りでもなく、
業績アップだったり、中でも「集客」や「採用」や「育成」といった人のことでの相談や、
「労せず成果を生む方法」だったり、「遊んでいるのにどうやって稼げるのか」の、「好きなことやったり喋ったりしてるだけで生きていける」という、
おいおい、そりゃ勘違いだっつーの、と思うような無茶苦茶な理想の実現だったり(笑)、
つまりは、新しい商品・サービスというのは、本人も気づいていない、相手からの一方的な「ニーズ」によって、結果として生まれ続けている、
ということになるわけで、
逆に言えば、私は、私の意図による新たな商品・サービスの開発能力はさして高くないとも言えます。
でも、市場に対して、本当に「新たな発明」ができるかと言えば、そんなことできる人、人類史でも何人いることでしょう?
少なくとも、私のような凡人は、そんなことができる自覚はありません。
唯一のリスクは、即時効果に期待が持てないということです。
だとすると、
・できるだけ毎日、
・できるだけ簡単にできる相性の良い情報発信ツール順に、
・できるだけ多くの方面へ、
・できるだけ継続していく
ということになります。
「できるだけ」というとこがポイントで、
状況によっては、未来の創造より、今の今の方を優先せねばならない時は、
10の情報発信していたら、4とか7に減らすだけです。
大事なのは、前提を「し続ける」に置きながら、
一定期間内に検証をして、成果が出てていないなら、とっとと別のやり方に変えるということになります。
次の事業や、商品をスタートしようとする時に、そこから商品も顧客創りもゼロスタートすべく、時間とお金を使いに行くか、
今の事業が何とかできているうちに、自然と次の芽が生まれてきて、いざスタートしようとする時に、ゼロが1に、せめてなっているか、
の2つは圧倒的な差があります。
どっちを取りに行くかは、限られた時間とお金を理解したその上で、
それぞれが好きな方を選べば良いと思うのです。
この方法は、極めて簡単です。
思い出せばいいだけ、か、今日の事実を書けばいいか、どちらかだけで済むので、
私のような面倒臭がり屋が、一番面倒くさい、頭を使うことのハードルが最も下がります。
ただやればいい、それだけですので、凡人にはおススメする方法でしょう。
と、まぁ、ここまで書いといて、
結果として、入ってくる情報は、
「この画像の革ジャンとジーンズはどこのですか?」
かも知れませんけどね(笑)。