一つの問題を多方面から考えてみる落とし穴(笑)
髪の毛を切ってもらって、カッコ良くなりました。
えぇ、カッコ良くなったと思っているのは本人だけで、人類のほとんどは、そんなこと思ってないのは知ってますし(苦笑)、
むしろ、そんなどーでもいいこと、人類のほとんどは、関心すらないのも知っております(笑)。
「気づく・気づかない」の前に、「関心がある・ない」の問題であります(笑)。
「人にどう見られるか?」と意識する前に、果たして「見ている人などいるのか?」の問題であります(苦笑)。
では、髪の毛がボーボーに伸びたとして、それが自分では大してストレスでないとしたら、
果たして、私は髪の毛を切らないのだろうか?と考えてみたら、きっとそうでもないわけで(笑)、
動機としては、来週、初めてお会いする方々の前で講演させて頂くので、
主催の方や、参加される方に失礼のないよう身だしなみは整えようとした、
ということになるのか?、とすると、
でも、そんなこと言ったら、革ジャンにジーンズスタイルで講演することは間違いないわけで(笑)、
身だしなみというだけでは、つじつまが合わなくなる(苦笑)。
そういうことに、自分なりの明確な答えを持つことはとても大事だと思いつつも、
でも、いつもカットしてもらってるスタッフが、今一人で運営していて、とても忙しく、何とか週一程度の休みはとれてはいるが、
でも、休みの日も技術研修に行くので、キツイと言えばキツイという話になってしまって、
ついついそっちに興味が湧いて(笑)、
だからと言って、ここで人を増やすべきかどうか?という問題を、
スタッフ一人当たりの損益分岐点となる客数の側面から判断し、
一人絶やしても十分な既存客の数が見込めているとして、
それは、技術的な要素でカバーできるのか?
技術以外(スタッフの顔・姿・ファッション・髪型・所作・言葉づかい・趣味嗜好・人との関わり方・気遣い・配慮・楽しいとか優しいとか面白いとか落ち着くとかのキャラクター・会話のうまさや巧みさ・聞き上手なのか話上手なのか・店内の雰囲気・BGM・香り・等の五感情報・家から近い・予約がすぐ取れる・などなど)の要素において、新たに自分のファンを作れるだけの要素を持っていた方がいいのか?
という会話になって(笑)、
仮に、同じ程度の技術力を持ったスタッフが2人いた場合、
実績に差があるとしたら、それは技術の問題ではなく、
特に、私のような、美容師の技術力の微細・誤差など分かるわけないような者にとっては、
その美容室に行く動機は、技術以外の要素が大きいわけで、
そうなると、飽和状態にある美容室の売上や業績に大きく影響するのは、
技術以外の要素がとても大きいとも言えるわけで、
それが何なのか?のクリエイティブの仮説を立てることと、
それをいかに情報発信していくか?ということに集約されてくるので、
そういう人は自社にとってどんな人であるか?という、採用や教育というものを先に考えいくことが、
もし、忙しいのがキツイというだけではなく、経営判断という側面で考えるなら大切ではないか?
特に、最近は入ってきてもすぐ辞めてしまって定着しないという問題もよく聞くから、
やはり、今一度、店舗コンセプトと求める人材像を明確にすることこそが、最も大切なのではないか?
もし、そんなことまで考えるのが面倒なら、
自分一人でやって、一日当たりでどれだけ高い売上を作れるかどうか?高くしても来てもらえるだけの理由はどこにあるのか?を真剣に考えていく方が良いわけで、
というようなことを話していたら、「なるほど、そうですよねぇ。」とうまいこと言われながら(笑)、
いや、ちょっと待てよ、これは美容室だけじゃなくて、多くのサービス業や店舗ビジネスや、
私のようなお仕事をしている人全てにも言える根本的なビジネスモデルをどうするか?の話であるわけで、
今後、日本の社会は、雇用を前提としたビジネスモデルを考えるか、雇用を前提としないビジネスモデルを考えるか、のどちらかを迫られるのではないか?
だとしたら、それはもう、自分はどちらが好きか嫌いかの話になるんだろうな、
ということを頭に描いているうちに、カットが終わったので、会計を済ませて、店を出て(笑)、
気づいたら、当初、考えいた「果たして自分は何故髪の毛を切ろうとするのか?」という命題をすっかり忘れてしまっている自分がいて(笑)、
「まぁ、いいや、髪の毛切ってもらって、俺、カッコ良くなったんだから。」
と、一つのことをちゃんと集中して考えることなく、結論から逃げる自分を誤魔化すのでした(笑)。