ツヴォイ式お絵描き071「ビル・ロビンソン」08
「ビル・ロビンソン」が「ジャンボ鶴田・試練の十番勝負・第4戦」(1976年7月17日・北九州市三萩野体育館)の
一本目先取のフォールで魅せたのが、この「欧州式足折りエビ固め」でした。
鶴田のバックを取って、「足を取ってくれよと言わんばかり」(実況ゲストの馬場談(笑))に、誘い水のように片足を出し、
まんまと取りに来た鶴田の両手を掴んで、ひっくり返し、肩と腕を決め、
さらに反射的に両足を上げて逃れようとあげた両足を、そのままロックして、身動きできない状態にするまで、
まさしくあっと間の瞬く間に、華麗に綺麗にエビ固めに固めて、スリーカウントのピンフォール。
ダブルアーム・スープレックスやワンハンド・バックブリーカーの大技もさることながら、
猪木からフォールを奪った「逆さ抑え込み」や、この流れるようなフォール技しかり、
それまで見たこともないような科学的・論理的・心理的な要素も含めたテクニシャンぶりに、私の脳はロビンソン最強へと導かれていきました。
以来、ロビンソン始め、カール・ゴッチ、ホースト・ホフマン、ステイーブ・ライトといった「欧州レスラー」というのは、
この技に、「欧州式」ととう名が付いていることも相まって、皆、頭がいい人達だと思い込んでいきます(笑)。
当時のテレビ中継では、倉持アナがロビンソンのこれ系のエビ固めが出る度に、
「回転地獄エビ固め」と呼んでいて、何が「地獄」なのかよく分らんけど、一度はまったら二度と抜け出せないというくらいの意味なんだろうと思っていました(笑)。
いまだに、倉持アナの勝手なイメージ造語なのか、正式名称なのか、私は分かりません(笑)。
どうあれ、この初対決以来、ロビンソンが何度も戦う鶴田戦の中でも、最高名場面の一つがコレです。