客でもない人との関わり方でビジネスが決まる
色んな場所で、多くの中小企業・個人経営の社長やリーダーと関わっていると、
このコロナ禍においてもビジネスが堅調な人と、苦しんでいる人がいて、
その違いはどこにあるのか?を個々人を見ながらよく考えるのですが、
苦しんでいる人の共通項目の一つが見えてきました。
それは、
「お客さんだったらするけど、なんでプライベートでそんなことしなきゃいかんのかね?」
というタイプの人ですね。
まぁ、色んなバリエーションがあるのですが、
例えば、
「お客の前ではそりゃ笑顔でいるけど、なんで客側でいる時に無理して笑う必要があるんかね?」
とか、
「お客との打ち合わせなら無理してでも最後まで付き合うけど、こんな友達同士のどうでもいい場なんて、とりあえず顔だけでも出せばいいんだから、遅刻して、早退でいいだろ?」
とか、
「お客の前で常に愛想がいいのは当然だけど、部下には感情の起伏に任せて、どうでもいい対応をするタイプ」
とか、
まぁ、言ってみれば、
「あんた、立場が変わるという前提は分かるけど、その態度や行動や顔つきや発言とか、
そっくりそのまま、客の前でもするんかい?」
と思えるようなアウトプットが、モロに如実に出るタイプですね。
仕事とプライベートで、その態度の区分けがあまりにクッキリハッキリ分かれているタイプは、
総じて、この時代に厳しいです。
特に集客において苦しんでいるようですね。
そういうことが、ここ最近、特にコロナになってからの状況で、良く見えてくるようになりました。
まぁ、そんなことは昔から言われてきたようなことなだけに、
分からない人は、言ってもなかなか理解してもらえませんけどね。
分からない人には、結局分からないのでしょう。
今のお客さんというのは、文字通り今のお客さんであって、
それを「既存客」と定義するとしましょう。
しかし、既存客というのは一定期間中に一定の割合で必ず減っていきます。
最長で、死んだらいなくなります。
だから、「既存客」という名のストックは減っていくことが前提です。
だから、新しい人との出会いから、新たなお客さんを生み出していかねばなりません。
これを「新規客」と定義しましょう。
「新規客」というのは、文字通り新規のお客さんなわけですから、
今のお客さん以外からしか生まれません。
ここまで書けば分かるとは思うのですが、
新規のお客さんというのは、今のお客さん以外からしか生まれないのですから、
イコール、
「まだお客でもない人」の中からということになります。
中小零細個人経営の要は、煎じ詰めれば、「他人に気に入られるかどうか?」の一点になります。
それを「人間性」と言ったり、「人柄の時代」とか、言い方のバリエーションがあるのでしょうが、
要は、「他人から気に入られてなんぼ」「人気者になってなんぼ」ということなのだと思います。
我々凡人には、本当の意味の開発や発明や新たな技術開発はできません。
何より、世紀の開発するようなコストを、長期に渡って維持することができません。
それは、資本を持っている大手企業の得意分野です。
資本がなくても、類い稀な才能や、積み重ねた能力があれば、他人の投資対象になるかも知れませんが、
我々のほとんどは凡人でボンクラです。
よって、他人の作ったモノやサービスを仕入れて、ちょっと加工したり、組み合わせたりする程度の商品・サービスしか手元にはないわけで、
私達が手に入れられているということは、そのほとんどは既に市場にたくさん出回っているということです。
我々のうちの誰か一人が市場退場させられたところで、代替えは山程ある、
というのが、現代の成熟社会と言えるでしょう。
例えば、今の時点で、コロナワクチンを開発できれば、商品だけで売れるのでしょうし、
5Gどころか、7Gを開発して、インフラまで整えたら、一人勝ちなのでしょうが、
出てくるのを待っている人はいるにしても、その開発そのものに資産も時間も人材も集中している中小個人企業経営者など、誰もいないでしょう。
(いたら、こっそり教えて下さい(笑))
仮に、流行りの商品・サービスが生まれたり、あげく、それが売れるとなると、
早い者勝ちとばかりに、ごっそり仕入れたり、既得権を手に入れる人は増えるわけで、
そうなると、またすぐに、需要と供給のバランスは崩れて、
あの人もこの人も私も、売ってるものは、みんな同じ。
ちょっと違うくらいはあるかもしれないけど、大体まぁまぁ、みんな同じ。
だから、一人くらい一社くらい一店舗くらい、なくなっても、全然平気。だって商品なら代替えはあるし、
商品を売ってるところも代替えはいくらでもあるし。
という構造は、代わりようがありません。
まぁ、それが今といえば今なわけですね。
じゃあ、どうすんのか?って話なわけで、
既に、自分の扱っている商品・サービスを目当てに、お客さんでいてくれる人はいて、
さらにドンドン増えてるならいいけど、
なんとなく閉塞感や天井を感じているのなら、
商品・サービス以外のところから新しいお客さんを生み出していくのが、
現実的な一つの手ということです。
(他にあれば教えて下さい。)
そうなると、そもそも、その商品・サービスには興味などないけれど、
「あなたのことは大好きだ、いつも笑顔でいてくれる、いつも一緒にいると楽しい、嬉しい、面白い、言いたいことが言える、自分の都合に合わせてくれる、好きなこと言える、・・・」
と、あなたのことを認識している、みたいな人が、ある日、あなたの扱っている商品・サービスに気づいて、
「あなたみたいな人が扱っている商品って、どんなんか、一度買ってみたい。」
となった時に、それを「新規客」が生まれる瞬間だ、
と、まぁこうしましょう。
だとすると、です、上記した、
「あなたのことは大好きだ、いつも笑顔でいてくれる、いつも一緒にいると楽しい、嬉しい、面白い、言いたいことが言える、自分の都合に合わせてくれる、好きなこと言える、・・・」
って言ってくれる人って、これ、要するに、「既存客」にいつもしてて、既存客にそう思われていることじゃないですか?
要するに、「新規と既存」イコール「今の客以外と今の客」なわけだから、
どっちも「客」と言えば「客」なわけで、
要するに「客が増える」=「集客できる」ってのは、
仕事とプライベートの、顔面とか態度とか発言とか所作とか機嫌とか、
そういうことに、仕事だろうとプライベートだろうと、大きく隔たりがない人、
という論法が成り立つわけですね。
そもそも、日頃の関わりの中で、こいつクソ野郎だな、と思ってるような相手から、
何か買おうとも思わないし、そもそも関わろうなんて思わないし、
自分の大切な人を紹介しようなんて、思わないですもんね。
まぁ、分かっちゃいるけど、なかなかできないんでしょうけど、
恐いのは、なかなかできないことではなくて、
仕事とプライベートで「バカみたいに大きく変わる印象」が残るほどに、仕事以外の場でやらかすことでしょうね。
だって、プライベートでしか関わりのない人は、プライベートのあなたの姿や所作や発言しか知らないのだから、
それ以上に、知りようがなく、よって、こんなバカと取引できるかよ、と思われたら、それで終わりですからね。
わざわざご丁寧に「新規客」の可能性すら、自ら試合終了です。
リングの上にすら上がっていない。
と、まぁ、こんな感じです。
よって、仕事の時のキャラと、プライベートの時のキャラは、大きく変えない方が、いいのでしょうね。
だからと言って、仕事もプライベートも、
レザージャケットにジーンズにブーツに、
どっちも下ネタとか毒舌を吐いていいのか?と言われると、
私の経験上、あまり良くないとは思ってはいますが(苦笑)。
っていうか、そうか、だから、私は人気がないのか(苦笑)。
やっと分かったよ(笑)。
まぁ、その辺のバランスは、個々人において、よくよく考えてみることが必要なんでしょうね。
と、いうことです。