ツヴォイの駅西経営相談所②「価値創造って何をしたらいいの?」

好評か不評か分かりませんが(笑)、

「TOSBOI STUDIO 坪井秀樹の駅西経営相談所」

の第2弾です。

実際にご質問やご相談を頂いたネタを元に、実名を出せない故に、架空の人物に登場してもらって、私なりにお答えしていくシリーズです。

好評でも不評も、ラクガキしたいので出しますが(笑)。

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第2回目のご相談者は、広告代理店勤務・田所周平さんです。

Q.ツヴォイさん、こんにちは。

私は広告代理店に勤めて6年になる営業マンです。

この業界もご多分にもれず、以前に比べて仕事が減ってきています。

ウチの社長も、お客様からも「新しい価値を創造することが大事なのだ。そういう提案をしなさい。」と言われて、

資料や本は持ち歩いていますが、具体的に何をどうしていいのか分かりません。

ツヴォイさんは「独自の価値」をテーマに講演していると聞きました。ヒントがあれば教えてください。

 

A・色々とお伝えしたいことがありますが、前提から書いていたら長くなり過ぎて、面倒になってきたので(苦笑)、それはまた別の機会に出すとして、とりあえず結論だけ書きますね(笑)。

キーワードは、「組み合わせ」と「情報発信」です。

この二つの数を増やして、選択肢を増やしましょう。

 

「組み合わせ」というのは、例えば、このブログで言うと、

「イラスト」と「経営知識・ノウハウ」の組み合わせです。

 

ツヴォイのブログという、一つの情報に見えて、「イラスト」と「経営知識・ノウハウ」という二つの要素から成り立っています。

ところが、

①「イラスト」は、憧れているイラストレーターの画風のパクリで、

②「経営知識・ノウハウ」は私が過去の実践経営の場において取得した知識のパクリです。

どちらも、私が「価値創造」したものではありません。

どこかの誰かが、先に情報発信したものをパクって「組み合わせ」しているだけです。

どちらも、単体で見ると、素人レベルどころか素人以下と言えます。

ただ「好きのパクリ」と「仕事のパクリ」を組み合わせているだけです。

そして、こうして「ブログ」や「SNS」で発信しているだけです(苦笑)。

もしかしたら、誰かにとって新しい価値に成り得るかもしれません。

やってみないと分からないから実験しているとも言えます。

そういうことです。

 

でも実際に、こういうことをやり続けているうちに、新しいお仕事のご依頼が生まれてきて、今に至っていると言えます。

今のお仕事のご依頼は、こういった私の過去のブログの情報発信を見て頂いていた方や、

過去にセミナーで講演させて頂いた時に聞いてくださっていた方達から直接ご依頼を頂くのが基本です。

「ブログ」も「講演」も情報発信というカテゴリーの一つです。

 

私は小学校の頃から人前で喋る様々な機会を人より与えられ(正確にはさせられ(苦笑))、

経験上、こと「人前で喋る」ということにおいては大した努力を新たにしてわけでもなく、慣れているだけと言えます。

そうなると、私にとっての講演というのは、

①「過去やってきた経営知識と実践ネタ」

②「自分で描いたラクガキ・イラストを出す」

③「人前で喋る経験そのまま」

④「好きなプロレス・映画・下ネタ・アホ話を随所に出す」(苦笑)

の組み合わせをして情報発信しているだけと言えます。

 

仮にこれが「ツヴォイらしさ」「ツヴォイオリジナル」「分かり易い」「面白い」「他のセミナーとは違う」と認識されたとしたら、

それは「価値を生んだ」ということになると想定しているということです。

 

価値観が多様化しているというのは、言い換えれば「好き・嫌い」が多様化していると言えます。

人の「好き・嫌い」の分類の数が多くなっているということは、他人の価値の予測がつきにくく、

故に発信してみないことには、相手にとって価値があるのかないのか分からないとも言えます。

 

やってみなければ分からないので、「実験の数」を増やすことです。

実験の数を増やすということは、行動の前に「選択肢の数」をいかに増やせるかにかかってくるということになります。

一つのことで卓越した才能もなく、大した努力もしていなく、グウタラで能力もない私のような者が、

衰退業態の家業の傘屋を一旦黒字転換した時も、

リサイクルショップで株式上場の経験をさせて頂いた時も、

数少ないけど成果を上げた時の根本があるとしたら、それは「組み合わせ」だったと自覚しています。

 

赤字経営で苦しんでいた家業の「傘の卸し」の業態の時でした。

当時は、傘を単品で小売店に卸すというやり方でした。

私は、アパレルメーカー営業の経験があったので、その時の取引先店舗でのトータルディスプレイの経験を思い出し、

傘什器をオリジナルでつくって、売れるように傘をセットして、それを丸ごと一つの商品として売るようにしました。

「傘という商品の単品卸し」と「アパレル営業時代のワンコーナーでトータルの見せ方」を組み合わせただけです。

単年度▲4,500万の赤字経営を、2,500万の黒字にひっくり返した時というのは、簡単に言うとこれだけだったと言えます。

簡単に書いてはいますが、いくつものアホな失敗を数多くやってみた一つの結果です。

ただ、衰退業態の波に逆らうことはできず廃業に追い込まれました。

 

その後、ご縁を頂いたリサイクルショップの経営は、上り調子の業態ではありましたが、すでに成熟期に差し掛かっているのは予測できました。

経験上、単なる「流行りの〇〇屋」では、またすぐに飽和状態になって売れなくなると思い、

「流行りのリサイクルショップ」という業態に、自分の消費体験を思いだし、「わくわく・ドキドキ・大発見!」の体験・経験ができるリサイクルショップというコンセプトを早い段階で明確にして、打ち出しました。

これも、「すでにある上り調子の業態」というパクリに、「自分の消費体験の楽しさ」という体験・経験を組み合わせただけです。

リサイクルショップが同市場に乱立する中、一定期間は独自性を打ち出せたとするなら、それは最初から「組み合わせ」てコンセプトを明確にしたというのは大きかったはずです。

細かなところで言うと、販促物なら、

「買取促進チラシ」と「プロレス・ゴシップ新聞」を組み合わせて連発したり、

「店頭POP・採用POP」と「手描きイラスト・漫画」を組み合わせて店内に貼りまくったりと、

「本来やるべき仕事」と「個人の好き・得意・趣味・体験・経験」を組み合わせることをスタッフと共有し、できるところから実験しまくったという感じでした。

その全ては、一つ一つ見ると「パクリ」でしかありません。

ただ、過去にパクってきたものを組み合わせて、面白そうで成果も出そうじゃないか?と思える実験をしただけと言えます。

 

そういう意味で、質問者の田所さんがまずやるべきことは、

自分がやってきたことをよくよく思い出し、過去の履歴や、そこから得た体験・経験・好き・得意・影響を受けてきたことを、とにかく書き出すことですね。

 

その中でも、人よりも「知識と経験」が多いことがどれだけあるかです。

ちょっとやそっと考えるだけではなく、根こそぎ絞り出してみることが大事です。

思わぬところに、人よりも多くを知り、経験したことがあるかも知れません。

特に、意識的であれ、無意識であり、継続してやってきた事実には、人よりも「知識と経験」があるわけで、どれだけ人生を客観視できるかです。

継続の最も大きな要素は「好き」であることでしょう。

 

まぁ、だから、私は相談に来られた人に、すぐに生まれてからの履歴や経歴を聞きまくるし、

「好きなことはなぁに?」

「昔から好きでやり続けていることはないの?」

「好きじゃないけど得意なことはなぁに?」

「何故か知らないけどやらされ続けてきたことはなぁに?」

と、そんなようなことを色々と聞いてしまって(笑)、

経営相談に来た人には「なんでそんな関係ないこと聞かれまくるんだろう?」という感じでポカンとされることはあるのですけど(笑)。

 

でも、そこには、今のお仕事をコストをかけずに独自化したチャンスを広げる要素が散りばめられているし、

商品開発や、新たな事業展開に、大きなコストがかけられない中小・零細・個人企業が、具体的に今すぐやれることのヒントが詰まっていると確信しています。

 

纏めると、

①実際にやってきた「知識と経験」に基づいて、人より長けていそうなことをとにかく書き出す

②今の仕事に「組み合わせる」

③まずは「情報発信」してみる

というこの三つです。

これなら、ほとんどコストはかかりません。

思考と、自分の思考を書き出す努力とその時間だけです。

私の経験則からいえば、やってみる価値は大いにあるはずです。

 

余談というか、一つ大事な事ですが・・・・、

どんなに組み合わせてみても、田所さんのファッションのように、ガチャガチャになっては意味がありません(笑)。

全てを一貫させるテーマはどこにあるのかは、頭の片隅においてやってみて下さい(苦笑)。

ファッションで言うなら、ビジネスシーンなのか、カジュアルスタイルなのかで、組み合わせるパーツがまったく変わってきますから(苦笑)。

まず、持ち歩いている重い資料や本を置いて、身軽になって(笑)。

自分の履歴や経験・実際にやってきたことをしっかり振り返ることです。

その時間を一日30分でもいいからつくることです。

知らない情報をすぐに出す為の新たな資料や本を貯め込む気持ちよりも、

何よりも、田所さんが実際にやってきた人生そのものに変え難い価値が宿っているのですから・・・・・。

参考になれば幸いです。

 

 

 

 

 

文字に起こすのは難しいな(苦笑)。
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