ツヴォイ式お絵描き015「月間プロレス1976年6月号」01
始めて買ったプロレス雑誌の表紙がコレです。
子供の頃、親が本屋さんに行くのに付いて行って、どくさに紛れて自分が欲しい本を買ってもらうのが楽しみでした(笑)。
ベースボールマガジン社の「月間プロレス」の1976年6月号ですから、私が11歳、小学4年生とかでしょうか。
いつものマンがコーナーや子供向けの本の棚を離れ、大人が見る本のコーナーにさしかかったとこで偶然見つけて、
「こんな本が世の中にあったのか!」と驚きました(笑)。
それまでテレビでしか見たことのないプロレスの世界が本に記録されているわけですから、それはもういてもたってもいられない(笑)。
トリコロールのジャンパーをンバっとひるがえして、リングインするジャンボ鶴田の表紙には一目ぼれで、
特集の文字に、あの猪木との名勝負をしたビル・ロビンソンが今度は全日へ行くというニュースに大興奮(笑)。
ページをめくると、そこには夢の世界が溢れていました。
記憶が記録として残されているどころか、テレビには出てこない知らなかったプロレスの世界がそこにはあって、
誕生日プレゼントだか、そろばん塾で頑張っただか、どんな文句で、親にどう口説いたかは忘れましたが(笑)、
結果的に、まんまと手に入れたわけで(笑)、だから正確には「買った」のではなく「買ってもらった」わけですね(笑)。
以来、数年間は、毎月、「ゴング」「別冊ゴング」「月間プロレス」と、月の三冊のプロレス雑誌を買ってもらうための作戦を全力で考えるようになるわけです。
思えば、この時ほどの情熱と集中力と持続力を他に向けていれば、私の人生はもっと違っていたかも知れません(笑)。
プロレス雑誌の対象はいわゆる大人であって、書いてある日本語は当然大人用。
故に、小学生の私は、プロレス雑誌から、知らない漢字をはじめ多くの日本語のバリエーションや情緒表現を学びました(笑)。
何しろ自分が理解したいのですから、それこそが本気で本当の勉強です(笑)。
「奪取」「奪回」「薄氷防衛」「空回り」「気おくれ」「凱旋」「表明」「社会的地位向上」「ある意味において・・・」「コミッショナー」「クリアすべき問題」「遺恨」「因縁」「勝負所」「スロースターター」「後援会」「天王山」「不沈艦」「メリット」「ターニングポイント」「魔性」「怒涛の怪力」「驚天動地」「人間山脈」「呪術師」「怪僧」・・・・・等々、思い出すだけでもキリがありません(笑)。
(「人間発電所」って一体どんなんだよ(笑)。最初は、ブルーノ・サンマルチノは電気人間で電気で攻撃する技ほ使うレスラーだと思っていた(笑)。)
辞書を調べたり、親に読み方や意味を聞いたり(笑)、
継続していく中で、いつの間にか、国語の成績は良くなって、中学校時代は、国語の成績表は「5」がチラホラあったような(笑)。
本当の勉強としいのはこういうことだ、という身勝手な屁理屈はいまだ持ち合わせています(笑)。
残念ながら、今はもう手元にはありませんが、
この表紙を見ると、私の人生の大きな分岐点となったであろう想いがよぎります。
本当は、左手にセコンドの選手の一部が映っているのですが、今回はあえて描かずに、自分用に残しておきたくて描いてみました。