突き抜けるには「利益の向こう側」が問われている

業績アップのお手伝いの仕事を頂きながら、これまで多くの会社・業種業態の色んな人と関わりながら、

業績アップというのは、目的ではなく手段であるということを改めて感じます。

 

業績アップするということは、

企業にとっては、業績アップをして利益を増やしたいし、

個人にとっては、実績を上げて収入を増やしたい、

ということが、多かれ少なかれあるのが共通です。

 

経済活動をいていくに当たって、利益とお金というのは、現実として目の当たりにするわけで、経営をしている以上、喜んだり、問題視したり、悩みの元になったりと避けては通れません。

それは経営に関わる人、全てに共通としてあると言えます。

 

ただ、利益や、収入が、任意の金額や資産に達した時に、

その増えたお金で何をしたいのか?においては、そこからは、人それぞれとなります。

 

それを個人の欲求を叶える為に使おうと、そのお金を使ってまた次のお金を増やそうと、誰かの為に使おうと、世の中の何かの為に使おうと、寄付して役立てようと、

それは、人それぞれであり、その人の勝手だと思っているので、どんなんであれ、それをとやかく言う気は毛頭ありません。

自分が頑張ってもらったお小遣いは、自分が好きに使っていいのですから。

 

そもそも、私自身が煩悩丸出しの個人主義全開極まりない使途を夢描いてしまっているわけですから(苦笑)、

他人様の夢とか志とか欲望について、とやかく言える筋合いというか、資格などない訳で(苦笑)。

 

まぁ、それでも、人それぞれの「なぜ今よりも業績を上げていきたいのか?」の理由を、色んな方から聞くにつけ、

① 自分や自分の身内の幸せのためだけに頑張っている人と、

② 自分以外の誰かや世の中の人を、過去の自分と同じような思いはさせたくない、とか、もっとより良く豊かにしたいとか、そういう思いを実現したくてやっている人とでは、

やっぱり、共感したり、応援したいという気持ちに大きな違いがあることを自分で気づくわけですね。

 

業績アップをご依頼頂いて、その為に、その会社のことを私なりに必死で色々と考えては、仮説を立て、セミナーや研修で実践を行っているということは、

ご依頼を受けた側の私の仕事は、その会社が業績アップするかどうかが成果なわけですから、

お相手が業績アップしたその先に何を考え、何を実現しようとしているのかは、どうでもいいと言えば、どうでもいいのでしょうし、

お受けした以上は、お仕事は絶対に手抜きなどしないことは前提ではあるけれど、

ご依頼頂いたその人のことを知るにつけ、実際には、お仕事一つ一つに対して、強烈にモチベーションが上がる自分も、時に苦痛にも近い感覚を憶える自分にも気づくようになりました。

 

私は、五年前までは、家業廃業から株式上場に至る実践経営の場にいましたから、いくら他人の志やら夢だの聞いたところで、自分事という意味では、私は私のことしか分からないわけで、

(ちょっと勉強して耳触りの良い言葉だけ垂れ流しているような奴はゴマンといるし(苦笑)。)

他人の会社は、やっぱり他人の会社のことなので、そこまで意識はしてきませんでしたが、

他人の会社の業績アップにお金を頂いて関わる立場になった今、「稼いだ後の、稼いだお金の使い道」をどう考えているのか?

それは、社長やリーダー以外の人にとって、例えば社員や顧客にとって、とても重要なことであり、大きく影響することなのだろうなということは、以前とは比べ物にならないくらい理解できるようになりました。

それがどうあれ、私がとやかく言える側ではない、という前提はあるにせよ、

私は私で、共感したりしなかったり、感動したり「くだらんな」と思ったり、心から応援したかったりどうでもよかったり、

そういう私なりの価値観に基づく判断は、それはそれで明らかに存在するのだなと実感しているところです。

時に一歩間違えると、この人のこんなクソ馬鹿バカしい何かの為に、オレは一所懸命やっているのか?と思うと、アホらしくてアホらしくてどうしようもない、人生の無駄な時間を過ごしそうになったんじゃないか?とヒヤヒヤすることもあったりします。

 

私にとっては、お仕事としてお受けし、その報酬としてお金を頂いているわけですから、

私にとっての業績アップを考えれば、お相手の夢や志がどうあれ、飄々と割り切って、お金だけ頂いていればいいのでしょうが、

どうやら私はそれを許せるほど大人ではなかったようで、

まぁ、ワガママというか、どっちも欲しいというか、そういうことなんでしょうけどね。

 

そもそも、そういった「人生を賭けてでも向かいたい方向」や「少々無理してでも頑張って業績アップし続ける根本の理由」というものが、

この人達とは違うのだろうな、と気づいて、お金の為だけに毎日一緒に仕事をするのがアホらしくなって、

そういう意味で自由になりたくて、前職を退任して今の無職の立場になったのだから、

元々は「利益の向こう側」については、自分と他人との間に共通する何かを求めているのかも知れません。

 

よって、今、ご依頼頂くお相手にも「利益の向こう側」「それをやっている・やろうとしている理由」を、

初動段階で、しつこくてウザがられるほど聞きまくるのかも知れません(苦笑)。

 

誤解のないように書いておきますが、私はお金は大事だと思っていますから、利益も出ていなくて、十分な報酬が得られていないうちから、利益よりも大事なものを優先せよ、などと言う気は全くありません。

やれ他人の幸せだ、貢献だ、とキレイごとを言ったところで、自分が満足のいく幸せを実現できてもいないのに、他人に幸せを提供などできるわけがないと思っていますから。

ただし、何をもってして幸せと認識したり、お金で得られる範囲の幸せをどこまで望むのかは、人によって違いはあって、そこがまたややこしいのですけどね。

 

純粋で純朴な欲望や煩悩というものは、程度にもよりますが、人には必要だと思っています。

思いはしますが、その為だけに業績アップを頑張っている人と、業績アップは他人や世の中の為になる方法の一つと見て取れる人との差は、あるとないのとでは結果が雲泥の違いになるのだろうなとも思うのです。

 

こういうのって誤魔化しがきかないと言うか、口で言っている言葉より、その人の行動行為や、些細なちょっとした仕草や言葉の使い方や、選択を迫られた時の判断や、そういうことの中に宿っているような気がして、

さらに、他人がその人をどう感じるか?ということは、そう感じた他人が正しいかどうかという問題も出てくるので、

本当のところは、分からないと言えば分からないから、よって、正しさというより、自分が共感するか、応援したくなるかというところにしか収まりようがないのだと思います。

 

ただ、私の経験則の中から、一つだけ言えるのは、

業績アップしていく過程というのは、様々なことが起こるわけで、

それは時に理不尽であったり、無理や無茶であったり、常識的なこととは逸脱するほどだったり、ルールや規則などお構いなしに努力することが必要になったり、とても悲しくなったり、孤独感に陥ったりと、

そういうことがいくらでも出てくるわけで、そういう普通の仕事だったり社会生活ではないと思えるほどに出てくる多くのことに対して、

それでも、踏ん張れるか?頑張れるか?より以上の力が出せるか?結果として突き抜けることができるか?

というのは、正しく「業績アップの向こう側」が見えているかどうかで大きく分かれると思います。

 

私は、「変る」とか「変化する」というのは、口で言うほど簡単ではないと思っています。

それまでの自分の基準で普通であった習慣や常識や価値観を「変える」のですから、そんなことは、少なくとも私は、私一人では絶対に無理だと思っていて、

私が自分で自分を「あぁ、変わったなぁ。」と実感できて時は、一定期間の「強制」や「ねばならぬ環境に追い込まれた時」以外にありません。

自分の選択の範囲では、自分を変えるなどということは無理だと思っています。

 

ただし、たった一つ、他にあるとしたら、「達成した時に自分個人の欲望や煩悩が達成される」ことと、「自分と自分の身内以外の人の為に頑張る理由」の二つがあった時です。

そういう時に、今から考えると二度としたくしないような努力はできていて、かつ、結果として気がついたときには変わっていたような気がします。

 

そんなようなことを、他人から気づいたり、自らの過去から自分を理解したりしながら、

自分が仕事をしていく上で、何が大事なのか?誰と一緒にやりたいのか?ということが、

五年前と今とでは、全く違う、と言うか思ってもいなかった基準が、こうして期せずして明確に見え始めていることそのものに、この五年の大きな意味があったように思います。

 

と、いうことは、私は私で、業績アップをして利益を出しながら、その利益がうまれたなら、何に使って生きていくべきか?が問われているのだと、

そう思うのです。

 

私が偉そうに、自分の心が動くのか?を他人に問うのであれば、

私は果たして他人の心を動かすほどの何かはあるのか?

そこが自らに問われています。

 

 

突き抜けるのは、突き抜けているように見せるアホ画像だけでなく(苦笑)、

本当に突き抜けるだけの何かがあるのか?を自らに問うことで、明確にしていく必要を感じるのでした(苦笑)。

 

これを実感できたことにこの五年の意味はあるのだろうな。
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