一つの問題は、いくつかに区分けして考えてみよう

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あるお店のリーダーの方と話をしていました。

例えば、売上が落ちているとします。

要因はなんですか?と聞くと、

「以前より高額商品が特に売れなくなってきているよ。ですから、低額の品揃えを強化したいと思っています。実は低額商品だけではいけないということで、ここ数年は高額系を増やしたんですけどね・・・・。」

といったように、商品面と価格面の原因とその対策のお話になったりします。

 

なるほど、と思いながら、次に、

「お店に来ているお客さんの数そのものが減っているか、お客さんは来ているけど購入率が減っているか、どっちかというとどっちですか?」

質問をし直します。

 

「あぁ・・・・、お客さんそのものが減ってますかねぇ・・・・。」

と答えたとします。

 

だとすると、この場合、品揃えと価格帯を変えても、そもそもの集客そのものの課題に対しての直接の解決策にはなりません。

 

こういうズレは実はよくあったりします。

 

①来店するお客さんの数が落ちていることに対する施策と、

②来店したお客さんが買う率が落ちていることに対する施策は、

全く違います。

 

闇雲に、品揃えと価格帯だけを変えるだけの施策は、下手をすると泥沼に陥ります。

 

仮に、売れている商品の平均単価が10,000円だとします。

これを、5,000円に変えたとします。

 

そうすると、単純に、今まで一点しか買っていなかった同じお客さんが二点買うか、

二倍のお客さんが来店して買うか、

どちらかでないと、売上は同じになりません。

今まで以上の売上にしようとすれば、単純に、同じ客が三点買うか、三倍の客が来るか、になります。

 

この単純計算でいくと、来店客数が落ちているところに、一点平均単価を下げると、売上は半分以下〜1/3以下になるということになります。

単純な計算でですよ。

 

よしんば、二倍のお客さんが来てくれて買ってくれたと仮定しましょう。

スタッフの数が変わらなければ、単純に二倍の客数を相手にして、二倍の作業量を行うことになります。

それで、やっと同じ売上です。

 

人というのは不思議なもので、二倍働いたのに、どうして給与は二倍にならないのか?という感情になりがちです。

売上と粗利率が同じなら、単純には、コストだけを上げるわけにはいかないので、給与は上がりません。

 

私の経験上だと、二倍までならモチベーションを上げる等、まだ何とかなりますが、

これが三倍になると、やることばかりが増えて、これか1日2日ならまだしも、1ヶ月も続くと、どんどん疲弊していく傾向がかなり高くなります。

あるいは、疲弊しないように、どこかで調整しようとなります。

すなわち、どこかで手を抜きます。

手を抜けば、どこかでパフォーマンスは落ちます。

本来、お客さんにとって魅力であったパフォーマンスが落ちたとすれば、お客の来店動機は落ちます。

まぁ、こんな単純ではありませんが、極めて単純に言うと、これが私の言うところの泥沼の構図です。

実は、これでも、まだマシな方で、品揃えと商品価格帯を変えただけでは、売上に何の変化もないことの方が多かったりします。

 

私が、商品面と価格面「だけ」しか見ない対策は危険だと思っているのは、こういうことが頻繁に起こった経験が多かったからです。

 

間違いたくないのは、品揃えと価格帯バランスは大変重要で、必要がないと言っているんけではないということです。

しかし、品揃えと価格帯バランスのことだけしか、売れる・売れないの原因と対策にしないことが大きな問題です。

 

問題を、いくつかのセグメントに分けてみましょう。

 

来店数が減っているのか、

購入率が落ちているのか、

それによって打つ手は違うのだから、それぞれに具体的な案出しをいくつできるかです。

 

来店数をあげたいのであれば、来店だけしてもらえばいいと割り切って案出しすれば良いので、

その時点で、売れるか売れないかは一旦置いて、とにかくその為の案を出しまくることに集中するのです。 

まずは、そこからです。

非常識でも陳腐でもいいから、まずは、とにかく数を書き出してみることです。

 

次に、自分が店頭で気づかされて思わず買ってしまった経験とかを思い出しながら、買いたくなる情報って何か?という視点だけに基づいて、ここでも、とにかくたくさんの案出しをします。

 

区分けをしたら、またさらに区分けをしてみることはとても大切で、

例えば、

①欲しい・欲しくない、という動機に対する解決策と、

②買える・買えない、という条件に対する解決策と、

これもまた全く違います。

そうやって、一つの問題を、小さく分けて、いくつもに分けて、考えて、全体に一貫性があるように繋げていくのがシナリオであり、そのシナリオを実際にやってみるのが実験です。

 

人は、何か問題が起こった時に、過去の成功体験に基づいて、解決策を見出そうとします。

それで解決できる時はいいですが、解決できなくなっても、困ったままで、そのまま解決できない解決策をひたすらやり続けたりします。

 

今までとは何か違うぞ、と体感で感じたら、一つの問題をいくつかの視点から見てみることや、一つの問題を区分けして考えてみることは、とても大切ですから、それができる為に知識は必要ですね。

 

小さく分けた課題に対して、どれだけの具体策が出せるかどうかが、これからの時代に必要な知識であり、経験であり、力だと思うのです。

 

 

こんな話を立ち話でしていたら、そのお相手は、

「あ、そうか、そういえば、いついつに○○の店がやっていたのは、そういうことだったのかも知れませんね!ちょっとやってみます。」

と、それまでの暗い顔つきが、パッと変わったのが分かりました。

 

何となく、あぁ、良かったなぁ、と思うのでした。

 

今日、書いたことは、どちらかと言うと誰もがすでに知識としては知っていることかも知れませんが、

いざ、土壇場になると、やっぱり、以前と同じ方法で何とかしようとする傾向が強いのだろうなぁ、と思って、

改めて、言ってる自分に対しても書いてみるのでした。

 

たくさん思いついたことを楽しく実験してみて、結果としてスンゴイ成果が出るといいですね。

そう願いながら、本来の目的の自分の買い物に集中することに戻るのでした。

 

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