自分と他人が認識する価値の乖離を考えてみる
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マネキンと一緒にいると、自分だけは違うということが良く分かります(笑)。
当たり前ですけどね(笑)。
人体として6体いて、ずっと同じポーズて立っていることを求められるならマネキンだろうし、
動いたり、話したり、変なこと言ったり、下ネタ言ったり、変顔したりするなら、私が求められるわけで、
(誰も求めんだろーけどな(苦笑))、
私がどんなに、「ずっと立ってますから、ステキな服を着せて下さい、お役に立ちます。」と言ったところで、
「いいえ、あなたにはその価値はありません。」
「いいえ、あなたのような不細工な顔面の作りや、脚の短さや、体型では、この服は着用して頂かなくて結構です。似合わないどころか、ブランドイメージにとって迷惑です。」(苦笑)
あるいは、
「いいえ、あなたにお願いする人件費より、マネキンリース料の方が費用対効果として有効です。
このディスプレイはビジネス、すなわち収益を得ることが前提なのですから、あなたよりマネキンを選択します。」
となる。
だから、私がどんなに、服を着て立つことがしたくてもしたくても、相手から必要とされない、ということになります。
当たり前ですが(苦笑)。
よって、自分を必要としてくれる相手というのは、自分の特性や独自性に対して価値を見出してくれる相手ということ、になるわけです。
そんなもん分かってるよ、当たり前じゃんとなる。
でも、頭で分かってても、現実の経営となるとそうはいかないことが多く、
そうはいかないことをなんとか解決しようとする人はとても多い。
そうはいかないことは、そうはいかないのだから、そうはならないのです。
もし、ビジネスにおける独自性は必要だ、と思ってはいるけど、
自分の独自性がどこにあるのか分からなければ、
まず、周りを見渡してみましょう。
時に人であり、時に他社であり、時に目の見える何かであり。
それらと、自分の持っている圧倒的な違いや差は何か?を考えてみる。
自分では当たり前で普通で何の価値もないと思っていることが、
周りとは全く違っていて、周りから見ると珍しがられて、異常で、突き抜けていると認識されることは、案外たくさん出てきます。
自分が人に認めて欲しい渇望している自分の価値と、
他人から認められる価値は必ずしも一致していません。
というか、むしろ乖離していることがほとんどです。
一致していたら、それはとても幸せなことなんですけど、なかなかそうはいかないから、面倒だったりします。
ご相談頂くほとんどの案件は、煎じ詰めればここに辿り着きます。
例えば、自分はこういう商品・サービスで売上を作りたい、と思っているけど、他人はそれを欲していない場合。
それは、自分は価値だと思っているけど、他人は価値とは思っていない。
あるいは、提示した金額はじめとする条件を飲むだけの価値を感じていない。
売上が上がらないというのは、自分が想定している価値と、相手が認識している価値が乖離している、ということになります。
(価値はあるけど、価値そのものを伝えていないから、相手が知りようがない、というのもあるけど、ここではゴッチャになるから割愛。)
例えば、社員を思い通りに動かしたいけど、動かないと悩む場合。
この価値を差し出すんだから動きなさい、と言う側と、それでは言う通りに動くだけの価値はありません、
と言う双方の価値に乖離があるわけです。
そういう、自分には価値があると自覚しているし、相手にも認識して欲しいという価値が、
相手からは、そんなの私にとっては価値なんてないよ、という、価値の乖離がビジネスの現場で様々な困惑と問題と悩みを招いている、
というのが私の見解です。
話を戻しますが、
自分と他人とでは、自分の価値に乖離があるいうことは、自分の価値は、
① 自分が自分で認識していたい自分の価値
② 他人が勝手に認識する自分の価値
の2つが少なくともあるということになります。
ビジネスは、前提が、相手が価値を認識するかどうかです。
自分の価値は、相手が勝手に認識して、欲しいか欲しくないかを選択するわけですから、
ということは、どこの誰が自分に対して価値を見出してくれるか?というのは、自分では分からないとも言えます。
どこの誰が、自分に価値を見出してくれるか分からない。
だから、情報発信が必要なのだ、というのが、情報発信に対する私の結論です。
その情報とは、いつもの自分でいいわけです。
自分にとっては価値がないと思っている自分のことは、誰かにとって価値があるのかも知れませんから。
情報発信というのは、人に会ったり、セミナーに行ったり、勉強会に出たり、街に出たり、ブログを書いたり、SNSで発信したり、
それら全てのことを、大論としての情報発信になるということです。
その優先順位は、人それぞれ、好む方からやればいいと思いますが、
もし自分に莫大なお金がなければ、出来るだけ、「コストがかからずに、すぐできて、誰でもできる」方から進めることでしょうね。
ということは、私は莫大なお金などないから、こうしてアホっぽくて、きっと誰の役にも立たないだろうな、と思えるような日常的なことでもブログに書いて、
どこかの誰かが勝手に私の価値を見出してくれて、何かの依頼が来るようにしている、ということになるわけですね(笑)。
もしかしたら、「ツヴォイさん、1ヶ月の間、ずっと同じポーズで立ち続ける仕事をしてくれませんか?」と依頼が来るかも知れません(笑)。
来ねーよ(苦笑)。
あぁ、それにしても、マネキンと一緒に立ってジッとしてる仕事って、どの辺に限界が来るのか経験してみてぇなぁ(苦笑)。
面白くない?マネキンの中に、一人だけ普通の人がただ立ってるのって(笑)。
それを不思議そうに見てる人を、マネキン側から見てるの(笑)。
マネキンと同じコストでやらせてくれねぇかなぁ(苦笑)。
10分くらいで嫌んなるんかな?(苦笑)