ファッションスタイルから考察する経営における独自性と滑稽の関係性(笑)
(株)ワールド時代の元同僚でもある、「クラシコ」こと末廣さんがTOSBOISTUDIOに来てくれました。
後輩ではありますが、私とは真逆のエリートで優秀な彼に対して、会う度に、私はクソ思いっクソ好き放題毒づくのですが(笑)、
懲りもせず、名古屋にお仕事の時は会いに来てくれます(笑)。
どれくらい毒づくのかと言うと、とてもこういう公の場で言えないくらいの内容の毒づき方で(笑)、
クラシコの器の大きさがなければあり得ないくらいの失礼極まりない毒づき方です(苦笑)。
そういう私などおかまいなしで(笑)、クラシコは、「経営者専門のスーツ仕立て屋」として大阪・淀屋橋を中心に、全国のビジネスマンをカッコよく演出する「イルサルト」の代表として大活躍しているスゴイ人だったりして、
私のような三下の言う事などまるで臆することなく、余裕丸出しで流しやがるのがまたムカつきます(笑)。
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いつもは、シャレたビジネススタイルのクラシコですが、この日は、私に合わせてくれたのか(笑)、珍しく、レザーにジーンズ・ブーツスタイルで登場してくれました。
気遣いがサスガです(笑)。
しかし、そういう人の心遣いを逆手にとるのは私の真骨頂だったりするわけで(笑)、
同じアパレルメーカー出身のクラシコと私でも、洒落たイタリアンクラシコスタイルを標榜する彼と、無骨でラフなアメリカンスタイルを標榜する私とでは、同じ素材やアイテムでも、まるで違ったりして面白いです。
レザー・ジャケットも、レザーの厚みや素材感・シボの出方や鞣しの具合もまるで違うのが一目瞭然です(笑)。
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クラシコのレザーは、薄手でソフトで、タイト・・・・・、ジッパー一つとっても繊細さを感じさせ、さすがにヨーロッパのモードを代表するかのようにシャレていますが、
私は、
「そんな、あちこち無意味なジッパーだらけのフランケンシュタインみたいなレザーを着る奴の気が知れない。」
と毒づきます(笑)。
性格が優しくて、礼儀正しいクラシコは、絶対に言葉で言い返すようなことはしませんが、
(あんたこそ、バイクの免許すら持ってねーのに、何でそんな古臭いデザインの、しかもワッペンベタベタのレザージャケットなんて着てんだよ、このコスプレ野郎!!)
という心の声が、目が笑っていない余裕の笑顔の向こうから確実に聞こえてきます(笑)。
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同じデニム素材のジーンズを履いているように見えて、並べてみると、全く違うことが分かります。
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「あのさ・・・・・、もともとジーンズってのは男らしいアイテムなのに、なんでそんな花柄がいちいち透かしっぽく入ってるの着てるんだよ、意味わかんねーな~。」
っと毒づく私に対して、
「え~、お洒落でいいじゃないすか~。」
とクラシコは言葉では優しく返しますが、心の中で、
(何言ってんだよ、この無職のオッサンが。お前の履いてる分厚いオンスのデニムなんてただの懐古主義じゃねーか。そんなら、その格好で調子ブッこいて偉そうに講演なんてしてないで、昔の時代のまま炭鉱夫でも、金発掘でもやってろよ。)
と言っていたのが聞こえてきます(笑)。
ジーンズの丈も、まったく違うし(笑)、
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合わせるブーツも、やっぱり、ドレスタイプとオーバースペック気味(笑)のアウトドアブーツとで全く違います。
私は、
「お前のパンツはどうして、そんなに短くてツンツルテンになってんだよ。昔の『みゆき族』でもそこまで短くねーぞ。変だぞ変。」
と毒づくのですが、彼はニコニコと笑って受け流してくれます。
でも、心の中では、
(まったく貧乏症のオヤジは、少しでも生地を残したくて、ワンロールしてるフリしてるけど、ただでさえ短い足が余計目立つだけだろ?分かってねーな。)
と思っていて、私にはその声が高らかに明確に聞こえてくるのでした(笑)。
試しに着せ替えっこしてみたら・・・・・・・、
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お互いに、見れたもんじゃないことだけがイヤというほど分かりました(苦笑)。
恐らくは、お互いに、
(今まで着ようとも思ったこともないけど、これからも一生をかけて絶対にこんなのは着ない。)
と、改めて心に誓ったことでしょう(笑)。
さて、クラシコか私か、どっちが変なのかは置いといて、私はこの行き過ぎとも言える「ファッションスタイル」と、中小零細・個人の「経営スタイル」というのは、本質的にはとても近いと思っていたりします。
ファッションスタイルというのは、ある意味、「個人の主張」であり、大袈裟に言うなら「思想や生き方の表現」とも言えます。
『私は、こういうスタイルやブランド(ノーブランドを着るとか、見た目なんて気にしない、あるいは他の人と同じ感じでいたい、ということも含めて)の服を着ていますよ。』
という、最も人の目に付きやすい外装というもので、自己表現するツールとして考えられます。
クラシコや私なんかは、コダワリがあると言えば言えるし、行き過ぎていると言えば、単に個人嗜好に行き過ぎていると言えるタイプでしょう(苦笑)。
互いのファッションスタイルを見ながら、滑稽だなんだ、センスが理解できないだのなんだ、と言いながら、
傍から見れば、どっちも滑稽で、理解できないセンスということになるでしょう(苦笑)。
一方向に突き抜ければ突き抜ける程、
傍から見れば、明確で分かり易い程に、
本人がコダワレばコダワリ抜く程に、
それは、ある意味、行き過ぎで、滑稽で、他人からは変で、少数派となる運命にあります(苦笑)。
問題なのは、その少数派とされる中に、どれだけの共鳴者や共感者がいて、指示されるか?ということになるでしょう。
それは、経営スタイルに置き換えれば、会社・店舗や社員に対する、顧客やファンの数ということになります。
センスだ、スタイルだ、なんだと言いながら、煎じ詰めれば、そんなものは個々人の価値観であり、要するに「好き・嫌い」の世界に集約されます。
私が、どんなにクラシコのことを毒づこうと、センスを疑おうと、クラシコはクラシコで全国に数多くの圧倒的ファンに支持されていて、実際に多くの方々がスーツをつくっている事実を、私は知っています。
彼の世界が「好き」な人が確実にいるわけで、クラシコはそういう人と一緒に標榜する世界を思う存分創り上げていけばそれで良いと私は思うのです。
逆に、クラシコが私のことをどんなに心の中で糞ミソに思おうと(笑)、私は私で、私のことを支持して下さる方を創り出さねばならないということでしょう。
時に、それはファッションスタイルであり、別の何かで表現していく・・・・、というのが正しく個人の主張であり、
その本質は、中小零細・個人の経営スタイルと全く同じではないか?ということです。
絶対にやってはいけないのは、大手企業のやっていることと同じことです。
表層をやみくもに真似たり、根拠なく目指したり、意味なく憧れたり・・・・・、そういうのは、絶対にやってはいけないことだと私個人は思っています。
多くの人からは変で滑稽でいいのです。
一部の人から圧倒的で長く強い支持を得られるには、自分はどうしたらいいのか?
ここに集約されると私は信じています。
大企業ならいざ知らず、個人や、個人企業に近い程度の会社や店舗に100万人の顧客が必要かと言えばそうではないでしょう。
数名~せいぜい数百名といったところではないでしょうか?
実際に、私から見ると「よくあんなこと平気でやってるなぁ・・・・・。恥ずかしくないのかなぁ。」と思えるようなキャラクターや人間性を発信している人でも、
ある一部の人からは圧倒的な支持を得ているし、そういう方は実際にたくさんいて、その人達はとても活き活きと楽しそうに仕事をして活躍しています。
「価値観が多様化している社会」
であることと、
「SNSの普遍化で個人から世界に対する発信が容易になった」
というのは、これまでの事業観がまるで違ってきている要因であると思うのです。
大手の一員でいたいのか、個人でいたいのか、双方にメリット・デメリットがあるし、どちらかでないと絶対にできないことは確実にあるし、どちらに向いている・向いていないということもあるし、よって、どちらが良い・悪いという問題でもなく、
私は、どちらが「好き」か「嫌い」かという問題だと思っていますから、それも含めて、好きな方を選べばいいと思っています。
自分の価値観や生き方を貫きながらも圧倒的支持者がいるということは、それはある意味、傍から見れば、滑稽であり、変であり、おかしいと思われるということと同じということです。
よって、クラシコのことを私が何と思おうと言おうと、
クラシコが私のことを心の中で聞こえるように何を叫ぼうと(笑)、
それはそれで、まったくお互いに気にしなくていい(笑)。
そういうことです。
ただし、これは「実績による証明」が必須となりますね。
ここからは逃げられない。
実績についても、どの実績がいいのかなんてのは、他人からとやかく言われる筋合いはないだろうけど、個人としてどこまで行きたいかの目安は必要でしょうね。
それら全部ひっくるめて「頑張る」ということになるのでしょう。
しかし、驚いたのは、クラシコは自分のことを「独自性が全然ない・・・・・。」と思っていたこと(笑)。
あるっつーの(笑)。強烈にあるっつーの(笑)。
そんなようなことを、もう一度着替え直して、お互いに落ち着きながら、私は思うのでした(笑)。
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クラシコ、多用な合間を縫って、わざわざ来てくれてありがとう。
また、毒舌をブチ込まれるのと、心の中でボロクソ思うのが聞こえてしまうのに懲りずに来てね~。
いつか、クラシコに、私からの一方的で指示しまくりのカッコイイスーツを作ってもらえるのを楽しみにしてるね(笑)。